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・牛丼の老舗「吉野家」がメイン(牛丼シェア国内2位)
・他にうどんの「はなまる」、寿司「京樽」を国内展開
・海外出店も意欲的ですが・・・その分新型コロナウイルスの影響が気がかりです。
・本決算の発表は4月14日に行われています。
吉野家ホールディングス 総合評価 24.8点
↓ 参考:吉野家ホールディングス 3Q振り返り
【増収増益】
得点 | 実績 | |
フリーCF(百万円) | 5.0 | 3,665 |
売上高伸長率 | 5.5 | 106.8% |
営業利益伸長率 | 6.5 | 3775.0% |
営業利益率 | 1.5 | 1.8% |
流動比率 | 2.3 | 108.8% |
自己資本比率 | 4.0 | 40.0% |
トータル | 24.8 |
増収:売上高は2,162億百万円で前年比+138億16百万円(+6.8%)
増益:当期純利益は7億13百万円で前年比+67億13百万円と大幅増
・本決算の総合評価は24.8点(第3四半期は26.3点)
・フリーキャッシュフローは回復傾向示しており5.0点の評価
・売上高伸長率は106.8%で5.5点の評価
・営業利益率は1.5%で1.5点の低評価
・流動比率は108.8%で2.3点と評価
・概算の損益分岐点比率は97.2%、有利子負債も多く安全性は低めと判断します。






収益性分析
これだけ売上があって・・・
利益率が低すぎですね。
振り返ってみれば赤字部門のアークミールの切り離しは、今後においてプラスに働くことは間違いありません。まだ結果がどうでるかは分かりませんが、大きな決断が功を奏したと言われる場面が出てくる可能性が高いと思います。
下に牛丼の大手3社を並べてみました。他業態も混ざっているので、純粋な比較とは言えませんが・・・
2月吉野家の営業利益率が1.8%は低すぎなので、セグメントごとの結果を見てみます。
「吉野家」単体で見ると、売上高が1,116億85百万円でセグメント利益(営業利益?)が59億35百万円で、利益率を出してみると5.3%でした。
「吉野家」単体の営業利益率≒5.3%
*価格や販促を考慮すると悪くない数字だと思います。
他の国内事業をセグメント別にみると以下の通りです。
「はなまる」の営業利益率≒4.1%
「京樽」の営業利益率≒4.6%
「アークミール」≒▲2.0%
*アークミールは2020年2月末に安楽亭に全株譲渡
安全性分析
2020年期からIFRSの国際会計基準適応されています。そのため前期に比較して貸借対照表が膨らんでいます。
店舗展開
2020年2月期末の店舗数
国内:1301店舗
純増 76店舗(新規出店 76店舗、退店 60店舗)
*安楽亭に譲渡したアークミール分は除く
海外:994店舗
純増 71店舗(新規出店が131店舗、退店60店舗)
・・・しかし、退店が多すぎのような
気になる海外状況ですが、中国の634店舗はほとんど営業再開しているとのこと。
アメリカ(104店舗)、アセアン(169店舗)は外出禁止令などの影響を受けている状態です。
株価推移
2020年4月21日時点
株価:2,254円
時価総額:146,802百万円
PER:—-倍
PBR:—-倍
年初来安値:1,709円
配当金:20円
配当利回り:0.89%
株主優待情報
・100株・・・2.66%
・1000株,2000株・・・0.53%
企業情報
㈱吉野家ホールディングス
証券コード 9861
本社所在地:〒103-0015
東京都中央区日本橋箱崎町36-2
Daiwaリバーゲート
代表番号:03-5651-8800
本記事の数値データは「吉野家ホールディングス」HP⇒IRデータを参照しています。
他社の業績分析はこちらから
まとめ
今回は「吉野家ホールディングス」の本決算を振り返ってみました。
総合評価は営業利益の伸長率に引っ張られて24.8点と健闘しています(前回は26.3点)。
今後は・・・
新型コロナウイルスの影響は他業態と比較すればマシな状態かなと思います。
とは言え店舗数の多さや、海外への積極展開などがマイナス要因として残っています。
4月の月次が出ればある程度、先の見通しが分かるので、引き続き月次に注目していきます。
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各企業の新型コロナウイルス対策を順次更新しています。