労働分配率とは 飲食店の人件費の重要指標|1日5分でらくらく理解 飲食店の計数管理【16】

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この記事を読むのに必要な時間は約 5 分です。


こんにちは!
飲食店の計数管理の基礎力をつけるための16回目の講座を始めます。

今回は飲食店で適正な人件費はいくらかを組み立てる上で重要となる労働分配率の言葉の意味について説明していきます。

この記事を読むことで、
①経営者が人件費についてどう考えているかを知ることができます。
②自社の労働分配率の実態を知ることができます。
②個人で飲食店を営業しているかたは、ビジネスモデルがどうあるべきかを見直す機会を得ることができます。

サイゼリヤの場合

労働分配率の話をする前に、サイゼリヤの正垣社長の本の一部を抜粋しておきます。
少し長い引用になります。先に以降の記事を読んでから見返してみてください。

正垣がまずめざした人時生産性は5,000円。
なぜ5,000円だったのかを次のように説明する。

「労働分配率を50%とするなら、残業なしの基準内賃金だけで、社員1人に年間500万円の給料を払うためには、1人当たり年間1,000万円の粗利益高があればいい。これを年間総労働時間の2,000時間で割れば、必要な人時生産性は5,000円。実際には4,000円以上であれば充分だけど、それより低いと社員は快適に働くことはできないね」

普通の人間なら、ビジネスをやっているうちに人時生産性はいくらかと考えるようになるが、正垣の場合は、あるべき人時生産性の設定がスタートラインだったのだ。

注:人時生産性=売上総利益÷労働時間

 

労働分配率とは

【キーワード】

労働分配率 人件費 人件費率 粗利益高 売上総利益

労働分配率とは、売上総利益(粗利益)に占める人件費の割合のことです。

会社が人件費に対してどれくらい割り当てているかを表す指標であり、適正な人件費を設定するために用いられます。
今後の景気の波を考えると、飲食店における労働分配率は50%以内を死守することは必須です。

 

労働分配率の公式

  • 労働分配率=人件費÷売上総利益(×100%)
  • 労働分配率=平均時給÷人時生産性
  • 人件費=労働分配率×売上総利益
労働分配率の計算ツール
労働分配率の計算表

労働分配率が高い?

労働分配率が高いと利益を出すことが難しくなります。

労働分配率が高くなる原因は・・・

  1. 人件費が高い
  2. 売上総利益高が低い(原価が高い)

労働分配率=平均時給÷人時生産性

上の公式を見てもらえば分かりますが、平均時給が最低賃金の引き上げにともない上がる傾向にあるため、生産性を上げることが必須になります。

今までは、P/A比率を上げることで薄められていた部分があるのですが、今後については生産性の向上に全社として取り組みことが求められます。

お店ではかなり頑張ってるんですけど・・・

現場で高い生産性を出していても、本部が重すぎるために労働分配率が高くなっている企業もみかけます。
営業サイドに、努力を無理強いするだけでは生産性の改善は不可能ですし、人員の離職率も高くなります。
購買、工場、物流、総務人事、経理、商品企画、立地開発、建築部門などマーチャンダイジングの視点(全社トータルでみる)からの改善が不可欠です。

練習問題

以下の表の数値から労働分配率がいくらになるか求めてください。

前回解答

労働時間=740万円÷3,700円=2,000時間

P/A時間=2,000時間-400時間=1,600時間

まとめ

今回は労働分配率について紹介しました。少し難しかったなと感じたかと思います。
飲食本やネット記事などでは40%を目標にしないとダメだという記載が多いですが、2020年においては現実的な数字ではないなと感じます。

さて、最初にサイゼリヤ社長の正垣氏の話をしましたので見返してみてください。
この記事を読んだあとの、あなたであれば組み立てのストーリーが理解できるようになっていると思います。
理解できなければ、時間をおいてこの記事を何度か読みかえしてみてください。


 

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