ほめ方と叱り方のコツ

 

今回は『ほめること』『叱ること』についての話をします。

『ほめると叱る』の重要性を理解していない人はいないと思います。
しかしどう褒めるべきか、どう叱るべきかを学んでいる人、意識して使っている人は非常に少ないと感じます。

人は、生まれ育ってきた今までの境遇によって考え方や行動を支配されています。
自分が生まれてから育ってきた中で身に付けたことを、そのまま管理者という立場で無意識のうちに表現しています。

攻撃的な親や環境で育てられた人は、必ず部下にも攻撃的な対応をします。

安易にスタッフを叱ったり、不平不満を口にする人は、精神力がまだひ弱で我慢することを知りません。

お店はそこで働く人たちのコミュニケーションや協力関係があって成立するものです。 店長であればスタッフに対して、上司と部下としてのコミュニケーションが必要です。

そのためには尊敬もされるし、怖い存在でもあることが大切です。

今の自分のやり方で上手くいってないなら、ほめ方と叱り方の基本を学んで自分を変えてみませんか。


ほめ方について

自分が言われたら嬉しいと感じることをスタッフに言ってあげてください。

●店長の仕事
店長はスタッフ一人一人の仕事ぶりを観察することが仕事です。
ほめるネタ探しのためにも一人一人をよく見てください(笑)

「店長はみんなのことを良くみている」「ごまかしは通じない」っていうのが目指す姿です。

●具体的なことで褒める
ほめ方の注意点としては、お世辞やありきたりのことでなく、具体的な事柄について褒めてあげてください。
例えば「〇〇さんは笑顔がいいね」ではなく、
「今のオーダーの時の笑顔は良かったね。お客様もニッコリしてたよ」
「あそこが汚れているのによく気が付いたね。拭き掃除してくれてありがとう」
「扉を開けに行ったからあれって思ったけど、よく小さな子供が来たって早く気づいたね」…

●本人がどう感じるかを考える
褒められた本人がそのことをどう感じているかを想像してください。
人は誰もが「自己肯定感」をもっており、ほめるという行為はその自己肯定感を満たすことにつながります。
そして小さな成功感は、その人に自信を植え付けます。自信は大きな成長につながっていきます。

●周りがどう感じているかを考える
集団は個の集まりであり、店全体は個の集団です。

一人に対して一石を投じたことによって、全体にどう波紋が広がっていくか考えましょう。

私も褒められたいと思って行動変化が生まれるのか。 えこひいきしてるって感じでギクシャクしそうなのか。

●ほめる仕組みづくり
①仕組みづくりの前提として、スタッフとの距離を縮めていくことが大切です。
「単純接触効果」を活用していきましょう。
まずは一人ひとりに「あいさつ」をしっかり行ってください。
依頼をする時に「〇〇さん、お願いします」と名前をつけて呼ぶようにすることも効果があります。
一つ一つは小さなことでも、繰り返し行うことで信頼関係は生まれてきます。

②仕事に入る前に、その日のスケジュール表を事前に確認しておきましょう。
スタッフの顔を思い浮かべながら、
「〇〇さんは〇〇が出来ているか確認しよう」
「〇〇さんには〇〇を教えよう」
予習をしてから営業に望むようにしてください。

③あなたが仕事を終える前に10分ほど時間をとりましょう。
スケジュール表を見ながら、一人一人と何を話したかを思い出してみてください。
ほめてあげたことは何だったろうって。
もし、話もろくにしていなかったスタッフがいたら、次は必ず一番最初に話をしてください。

●ほめ方
本人を目の前にすることなくほめることも効果的です。
第3者経由で入る情報は、直接言われるより効果があります。
直接言われた時の『裏に何か駆け引きがあるのでは』と思われることがないからかもしれません。

さりげなくほめる
笑顔満面でほめるのもいいのですが、ささやくようにさりげなく「今の判断は良かったよ」とか言ってみてください。
自然な調子で言われたことは、相手の心により響きます。


叱り方について

基本は自分がされたら絶対に嫌なことはしないように。

●叱る理由
なぜ叱るのかと言えば、そのことを繰り返してほしくないからです。
決してあなたの感情から生まれるものではなく、お客様や仲間に大きな迷惑がかかってしまう場面で必要になります。
また叱ることで、相手が成長するきっかけになってほしいという想いのある時です。

●叱る基準を明確にする
最初に叱る基準を明確にする必要があります。

そのために『仁義を切る』ことが大切です

『仁義を切る』と言うのは、相手に対してやるべきことや、その意図をあらかじめ伝えておくことです。
『筋を通す』と似たような意味合いの言葉です。
その時の人や状況によって一貫性なく叱っていると、 スタッフから「この間は何も言わなかったのに今日は怒られた」と、 その時のあなたの感情で怒っていると思われます。
まずは叱る基準を説明しておくことが大切です。

野球に例えると、「ストライクゾーンとそれ以外(ボール)を明確にすること」です。
明らかなストライゾ-ンを微かに外れたボールを投げてくるケースもあるので、基準についての幅は必要です。

●叱る時間は短く
長く、くどくどと叱ることはタブーです。
長い話は聞く側の集中力が続きません。
叱られたという気持ちだけが残り、肝心の内容は理解できなくなります。

●人前で叱るには注意が必要
個人的なことが問題であるならば、人前でどなったり見せしめのように叱るのは賛成しません。
人は誰でも繊細な心をもっています。
人前で恥をかかせられたという事実だけが恨みとして、その心にしこりとして残ります。
また当事者でない他のスタッフの心もあなたから離れていきます。

●叱ったあとは普通に接する
叱ったあとはフォローが必要ということが良く言われますが、叱った後は普通に接することが大切です。
自然な感じでフォローすることが出来ればいいんですが、 叱った(叱られた)ことを上塗りしているという、気まずい雰囲気の中での対話がお互いの間で生まれる害があります。

●点だけで見ない
あなたが人を叱る時には「今、目の前で起きた事」に対して叱っていると思います。
叱るときの鉄則は時間を開けるなですが、他にも大切なことがあります。

今という一点だけを見るのではなく、流れの中でみることと、店全体の中で何を意味しているのかの視点をもつことです。

「なぜ、それが起きたのか?」

「叱ることで未来にどうつながっていくのか?」

「他のスタッフとの絡みや影響はどうなのか?」

ほめること・叱ることについて、私なりにまとめてみました。

今回の話を受けて納得感をもった人もいれば、違和感を感じている人もいると思います。

ただ一つ言えるのは、今の自分のやり方で上手くいってないと感じているならば、新しい考えを学び取り入れていくことが必要です。
また頭で理解しているだけでは意味のないことなので、日々の仕事の中で一つでも実践していってもらえたらと思います。


 

 

 



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