クレーム対応の手引き

今回はクレームの対応方法についてまとめてみました。

クレームに頭を悩ませている関係者の方が多いと思います。私も大っ嫌いです(笑)

お客様から苦情を一方的にまくしたてられたリするケースでは、クローズしたとしても非常に後味の悪いものが残りますよね。昨今、TVなどのメディアの影響もあってか、普通のお客様でもクレームの内容がモンスター化するケースが増えてきています。

今回は苦情対応や予防策をまとめてみました。最後にクレームがらみの法律についてもまとめていますので参考にしてください。

クレーム対応の基本

・お客様がクレームを言ってきたら相手の話を良く聞くこと

何に対して不満をもったのか、何を問題として言っているのか、それに対してどれくらい不満に思っているのかを察してください。お客様によっては、溜め込んだ不満を吐き出させるだけでクローズするケースもありますので。

クレームのお客様へ対応する時は、片ヒザをつくなどしてお客様より目の高さを低くして対応すること。完全に正対してしまうと目の動かしかたに困る場面があるので、少し位置をずらして相対すること。

クレーム対応時にキッチンから出ていく時は、制服を確認して汚れていれば着替えてからいくこと。

NG⇒話をさえぎる。言い訳する。冷静に事実を話す。目線を合わせない。

・気分を害したことに対して謝罪をすること

お詫びをする前に、お客様視点にたってクレームで言われたことに対しては共感してあげてください。この時点ではまだ事実確認が出来ていないこともあると思いますが、気分を害されたことについては謝罪を行ってください。

NG⇒クローズを急ぐ。事実確認せずに謝罪をすぐにしてしまう。小さな声でモゴモゴと話す。

・店舗の対応について提案をする

謝罪についてある程度受け入れていただいた後で、サービス改善の約束や、商品のお取替えなどを提案します。

NG⇒最初から値引きを提案する。全額引いてしまう。説明や提案に具体性がない。

・クローズの段階

その後、クレームの発生したお客様のテーブルへは責任者が対応するように。お会計やお見送り時にも改めて謝罪を行ってください。

NG⇒会計時に責任者からの謝罪がない。クレームが発生したことについて報告をしない。クレームを一過性のものとして終わらせてしまい店舗改善につなげない。

クレームの対応の格言 場所を変える、時間を変える、人を変える

クレームの対応後にすべきこと

・クレームはお客様からの貴重な意見としてとらえ、店舗の改善につなげること。

・チェーン店であれば上長にクレームのあったことと、対応・改善の報告を伝えること。お客様から本社に問合せがあって「お店から(本社に)報告が上がってないの?」など、2次クレームにつながることがあります。

ケース別対応

・お客様の洋服を汚してしまった

お料理をこぼしてしまうなど、お客様の服を汚してしまった場合の対応ですが、まずは謝罪をしっかり行うことと、身体への気遣いをしてください。

「申し訳ありません。お怪我はありませんでしたか?」

火傷の恐れがある場合などは患部を冷やす対応も必要になってきます。

その後、きれいな白いタオルなど拭くものを渡します。ケースによってはこちらで「お拭きしてよろしいでしょうか?」と尋ねたうえで丁寧に拭いてください。男性スタッフが女性の服に触れるのを嫌悪するお客様が多いので、拭くなどの作業は必ず同性が対応するようにしてください。

スタッフ側は動揺しているので、2次クレームをもらいやすい状況ですので注意が必要です。

いざという時のためにロールプレイングを行っておきましょう。

お会計も全額いただくって訳には行かない空気がありますので、1ドリンクをサービスするとか、会計から10%引くなどの対応は考えるべきかと思います。

クリーニング対応

服を汚した場合はクリーニング(原状回復)での対応が必要になってきます。

一般的なパターンを挙げておきますが、クリーニングや弁償については会社やお店のルールがあると思いますので確認してください。もし無ければ、あなたのお店でのルールを作っておいてください。

〇その場で服を預からせていただけるケースでは、お客様のお名前や連絡先などをうかがったうえで、責任をもって店側でクリーニング対応してお届けするという約束をしてください。

〇預かることが出来ないケースでは、お客様の自宅まで取りに伺わせていただき、その後クリーニング対応します。

〇お客様が自分でクリーニングを出すと主張するケースでは、「お客様にお手数おかけするのは申し訳ないので、私どもでクリーニング対応させてください」と1回は改めて申しでてください。それでも自分でクリーニングに出すということであれば、「お手数おかけし申し訳ありません。クリーニング代の方はレシートか領収書と引き換えで私どもの方で責任もって支払わせていただきます」と伝えてください。

〇お客様からクリーニング代をその場で請求されるようなケースでは、会社規定に従って対応してください。

〇この後出かける予定があるのに・・・など汚れた服のままでは困るという場合は、代わりに着る物(同等品以下)を購入していただくことになります。その購入する際の実費は店側で持つ必要がありますので、お客様にはクリーニング対応後に購入品は返却してもらうことを了承してもらってください。

【アドバイス】

クリーニングの前後で現物の写真を撮っておくことも自己防衛のためにおすすめします。


クリーニング含めて洋服の返却に時間のかかりそうな場合は、途中でお客様に連絡をいれる配慮も必要です。

店舗では高額賠償が必要になるなどのリスクもあるので、各種保険会社の用意している「施設賠償責任保険」への加入をおすすめします。


クリーニングしたが汚れが落ちない場合や、お客さまが納得しない場合には、洋服代について弁償が必要になります。弁償の場合、弁償額についての問題がアレコレ出てきますが、基本、着古した服などは購入時の価値から減損していますので全額支払う必要はありません。

そのことを踏まえたうえでお客様との「示談交渉」を行ってください。

いつ頃、どこで、いくらで購入されたものか、どれくらいの頻度で着用しているのかをお伺いしてください。

結論としては、同じ商品をこちらで購入し、汚れた商品を引き取らせていただくか。同等品が手に入らない場合は、MAXを購入価格としたうえで補償金額の交渉を行います。

いずれにしても原状回復分が費用負担となる部分なのを頭にしっかり入れておいてください。

あなたの汚してしまったという罪の意識を逆手にとって、相手が悪質な場合は過剰な対応を求めてきますので注意が必要です。逆に過剰な要求をしてきたらクレーマーだと判断していいと思います。

当然、迷惑をかけたことへの謝罪はしますが、過剰な要求に対しては出来ないものは出来ないと毅然とした態度をとることが大切です。最悪の事態でも購入時の負担以上の対応はできないことを頭に入れておいてください。

・異物混入

ほぼ無条件に全面降伏せざるを得ません。事実確認の前に良く謝罪を行ってください。

そして、謝罪しながら異物そのものについて確認させてもらうこと。何がどういう風に入っていたのかも確認してください。

現物を確認しながら、混入した可能性のあるルートを頭の中で探します。虫であれば、「レタスを仕込む段階で下洗いが不十分でした」とか、髪の毛であれば「制服についていた髪の毛が調理中に落ちたと思われます」など、可能性のある経緯を説明したうえで、「私の教育が不十分でした」とお詫びしてください。

そのうえで、新しく商品を作り直すか、代わりの商品を提案してください。この時点では、お客様が店に食べにきてるのに食べないで空腹のまま帰すのだけは回避してください。

「食い物の恨みは恐ろしい」ですから・・・

その商品のお代をいただくことが難しいケースの場合は、「私どもが本来お客様に提供するレベルの商品でなかったので、誠に勝手ながらこちらの商品については値引きさせてください」と申し出てください。

値引きしますと言うだけでは、そんなつもりで苦情を言ったのではないと怒りを買うケースもありますので。

鉄則 混入していた異物は必ず保管しておくこと

・料理が遅い

人が食事をするというのは生理現象ですので、お腹が空いてると普段は温厚な人でも怒り出すことがあります。

料理がまだこないんだけどとお客様から言われたら、「申し訳ございません、厨房に確認してまいります」と言い、 ホールの責任者に伝えるとともに、キッチンに料理遅延のクレームがあったことを伝え、 優先して作ってもらえるよう依頼する。また、提供までどれくらい時間がかかるかを確認してください。

お客様のテーブルに戻り、「お料理が遅くなっており申し訳ございません。間もなく(〇分くらいで)出来上がりますので、あと少しだけお待ちください」と伝えてください。

提供時は責任者が「大変お待たせして申し訳ありませんでした」と謝罪しながら料理を提供するように。

状況によっては、ドリンクをサービスするなどの配慮をすること。

絶対にしてはいけないこと 料理が遅くてさらに盛り付けが汚いこと

お会計時にも「本日はお待たせしてしまい申し訳ございませんでした」と謝罪しお見送りしてください。

あらかじめ料理が遅いと分かっている場合は、「ただいま店内が大変混雑しておりまして、お料理の提供が遅くなる可能性がありますがよろしいでしょうか」と申し訳ありませんがの気持ちとともに、案内やオーダー時に一言添えておくように。

あと団体客は料理提供が全体的に多少遅くなっても待てますが、一人のお客様は待てないので一人客は要注意です。

遅いと呼ばれてからのリアクションでは、怒りのテンションを下げることは難しいので、 「すみません」と声に出したり、呼びベルでコールされる前にお客様の表情から怒りを察することができるかどうかも大きなポイントです。

料理が遅いのは店として最優先で対策を考えたほうがいいです。料理が遅いとピークタイムの客席の回転が悪くなり売上へのダメージが大きくなりますので。

また料理が遅いと、お客様からの冷たい視線を浴びたり苦情を言われるのがいやなんで、サービススタッフは客席から逃げようとしてしまい、いいサービスどころでなくなりますから。

・料理がまずい

料理のクレームに対しては、まずその商品そのものがお店でお客様に出すレベルのものであったかどうかがポイントです。

それがダメなレベルのものであったら、すぐに謝罪して作り直しを提案してください。 全部食べ終わってから言われた場合や、逆に商品そのものには問題ない場合は、「期待を裏切ってしまって申し訳ありません」と言った後で、まずいという指摘がどの点にあるのかを聞いてみてください。

味は個人の趣向や主観に左右される部分もありますが、そのまずいという理由が商品の改善に役立つようなものであれば有り難いアドバイスとして聞いてください。

「貴重なご意見ありがとうございます。現状、この商品の味付けが当店の基準になっていますが、今後の商品開発の参考にさせていただきます」と伝えてください。それでも納得しなそうな場合は代替えの商品を提案をしてください。

食べ終わってからただにしろと言ってくる強者には「何かほかにお気に召さないことがありましたでしょうか」と論点をずらしていってください。味についての苦情ではそれ以上の対応する必要ありません。

金を払わないと言ってきたら「警察へ相談させてもらいますがよろしいでしょうか」と確認してください。

・食器やグラスが汚い

お客様から食器やグラスが汚いと指摘を受けたら、すぐに謝罪し新しいものを持っていってください。衛生面で不安を感じたお客様は、そのあとのチェックが非常に厳しくなりますので、失点を重ねないように要注意です。

他の多数のお客様も言葉に出さないだけで同じ思いをしている可能性がありますので、洗浄工程や拭き上げの段階で問題が無いかの確認も必要です。

なぜ汚いものがお客様に提供されてしまったかの原因を調査し対策をとりましょう。

「鉄は熱いうちに打て」が改善の鉄則 クレームが発生した直後が一番問題改善に取り組むチャンスです。

・トイレが汚い

飲食店のトイレが汚いのは最悪です。トイレが汚いだけで次はこの店は無いなと考えるお客様は多数います。

もしあなたの店の売上が低迷気味であれば、トイレがピカピカか常にチェックしていくようにしてください。トイレのクレンリネスを徹底するだけで売上は上がってきます。

苦情を受けたら丁重にお詫びしたうえで「ご指摘ありがとうございます。すぐに掃除いたします」と言って掃除してください。

お会計時までそのお客様には注意を払い、重ねての落ち度がないようにするのと、最後のお見送り時に責任者がお詫びをしてください。

トイレは毎日床までしっかり掃除をする。トイレチェックを1時間に1回以上行う。トイレチェックをスタッフがしっかり出来るようトレーニングする。洗剤の補充、ペーパーの補充、便座は内蓋まできれいに、洗面台の水ハネなし、鏡の水ハネなし、換気扇のホコリだまりなし・・・

どこをチェックするかのリストを作成し、トイレ清掃やチェックの頻度を決め100%実施してください。

・オーダーミス

ありがちなのが私は間違えてない、確かにお客様がそういったと従業員が納得しないパターン。言った言わないを議論しても仕方ないので、お客様の話をよく聞いたうえで「申し訳ございません、急ぎ対応させていただきます」と伝えてください。

もしお客様がそれでいいからと寛容な姿勢できたら、もうひと押し提案をした上で、謝罪をして好意に甘えるしかありません。この場合、必ずオーダーか提供商品かどちらかの値段の低いほうに合わせてください。

スタッフ側がミスを報告しない場合もあるので要注意です。これは、間違いを認めたくない気持ちが強いばかりに、素知らぬ顔で追加伝票や変更伝票を入れてしまうパターンか、店長や調理場からのミスの追及が怖くてビビッてこそこそやってしまうパターンのどちらかです。

いすれも、後で伝票を確認していけば責任者はおかしいなって気づくんですが。過ぎたことは仕方ないんですが、同じようなミスを重ねないように報告しやすい環境を作ってあげてください。

再提供まで時間がかかる場合は、責任者が謝罪とともに時間を伝えて、場合によってはドリンクサービスなどの手も打つことも考えましょう。

オーダーミスやオーダー漏れを繰り返すスタッフは、メニューを良く理解していなかったり、オーダーを取る練習が足りなかったり、オーダーの復唱をしていない場合などがあるんでそれぞれ対策が必要です。

・店長を出せ

店長不在時にクレームが起きた時の予防策は打っておきましょう。

まずは店長不在時にクレームの初期対応が出来るスタッフの育成が必要です。お店の中の2番手、3番手のスタッフへのOJTを行い対応力を強化してください。

組織の強さはNo2が握っています。

まずはクレームが発生した時に「申し訳ありません」を気持ちを込めて頭を下げながらきっちり言えるように教育してください。

「申し訳ありません。本日、店長が不在でして私が代わりにお話しを承わって店長に伝えさせていただきます」そのうえでお客様のお名前や連絡先をうかがって、「後日、店長より店舗の改善含めて改めて連絡させていただきます。本日は誠に申し訳ございませんでした」

その後、お見送りまでしっかり責任者が対応することも基本です。

・釣銭が間違えてると言われたら

預かったお金はそのお客様の会計が終わるまでレジのドロワー内にしまわないのが鉄則です。

「〇円お預かりします」などは大きめの声でハッキリ伝わるよう言えるように教育をしてください。

また釣銭をお返しする時には、ゆっくりした動作でお札を見せながら数えて渡すように指導してください。

会計後に5,000円しか預かっていないのに、会計が終わった後で10,000円払ったじゃないかと言われるようなケースでは、レジを映す防犯カメラがあればいんですが、無い場合はお客様に待ってもらってレジ点検をしてレジ内の金額を確認するしかないですね。

誤差がない場合は、ハッキリとお客様に伝えてください。納得されずに文句を言って帰る方もいると思いますが仕方ありません。

お客様が待てないと言った場合は、お客様の名前や連絡先を聞いたうえで、「レジ内の金額とレジの記録を確認してから連絡させてください」として対応してください。

・会計ミス

お客様にとって、お金を払う場面は一番ストレスのかかるところです。

会計はテキパキとスムーズに出来るように教育が必要だし、スタッフには電子マネーなど処理が分からない時はすぐに報告するよう仕込んでおいてください。

責任者はレジに立っているお客様の方を見て「ありがとうございます」と言いながら、各スタッフが問題なく会計が行えているかのチェックも必要です。 会計しているスタッフの表情を見てれば問題あれば気づきますので。

レシートを渡さないスタッフがいたら、これは渡すことを徹底させてください。まずお札を渡してから、必ず小銭を渡す時にはレシートを小銭の下に引くようにすること。この一連の会計時の動作をパターン化させることで、レシートの渡し忘れだけでなく、釣銭返却のミスは減ります。

・他のお客様がうるさい

クレームが入ったり、周りのお客様の視線が厳しいと感じたら、すぐに静かにしてもらうよう注意しましょう。

注意するときはそのテーブルの近くを少し行ったり来たりして、周りのお客様の注意を引いたうえで行うといいと思います。

そのうちまた騒ぎ出すんで、まずは周りのお客様を納得させるために、お店の従業員が注意しているという事実を知らせる必要があります。その次に、騒いでるテーブルのお客様には「周りのお客様から苦情が出ているので、申し訳ありませんがもう少しトーンを落としてもらえますでしょうか」とお客様の面子をつぶさないように伝え 「苦情を言われたお客様には、私の方でお詫びしておきますのでゆっくりお食事を楽しんでください」と釘を刺しておくといいと思います。

その後、周りのテーブルのお客様への謝罪を実施します。

・客席が寒い・暑い

すぐに察しましょう。

エアコンが壊れているなら早めに直しましょう。スタッフは動いているんで寒さへの感度は鈍くなりがちです。客席にも温度計を設置して定時でチェックすることも必要です。

暑い時や寒い時にお客様が示すサインとして、羽織ったコートを脱がない。脱いだ上着をまた着る。手で顔を仰いでる。腕組みしている。エアコンを見てる・・・などは見落とさないようにしっかり観察しましょう。

・忘れ物の問合せ

前提として忘れ物管理はルールを決めておくのと管理リストなどを作成しておくことです。

お客様から忘れ物が無いかの問合せがあったら、忘れ物についての特徴を確認してください。物が何か、メーカー、色、バックなどであれば何を入れていたか、身分証明書になるものなどは入っているのか。

その他にも、いつの何時ごろご来店したのか、どこに座ったのか、トイレには行ったのかなど店内で忘れた可能性のある場所を確認すること。

すぐに落とし物が分かった場合は、念のためさらに特徴をうかがったうえで、間違いなさそうであれば、 「お客さまがおっしゃられたと思われるものがありますので、確認お願いできますでしょうか」と伝える。

見つからなかったり判断がつきかねる場合は、電話であれば調べて折り返し連絡させてもらいたいことを伝えてください。お店に直接来店されたケースなどでは、ドリンクをサービスするなどしてテーブルやウエイティング用の椅子で待ってもらってください。

調べる際には、忘れ物をした相手の立場にたって忘れ物置き場やお客さまが座ったテーブルなど必死に探してあげてください。その気持ちや姿勢は電話で姿が見えなくても必ず伝わります。

残念ながら見つからなかった場合は、「申し訳ございません。落とし物がないか改めて確認したのですが見つかりませんでした」、「もし他のお客さまが間違えてもっていってしまったなどの連絡がお店にあったら連絡させていただきます」などと言って残念な気持ちを伝えてください。

・忘れ物の取り扱いの注意点

お客様からの問い合わせがあって返品の約束をしていたものが紛失するのが一番のトラブルの原因になります。

紛失の原因は3つあって、一つは謝って処分してしまうケース、二つめは違った人に渡してしまうケース、三つめは従業員が盗んでしまうケースです。

いずれも「損害賠償」での対応が必要になってきますので注意が必要です。特に貴重品と思われるものは、早めに警察に届けたほうが無難です。 店舗では問合せの確認用に警察に届けた書類だけを残しておいてください。お客様から連絡があった際には店舗での貴重品の忘れ物は警察に届けていますのでと伝えてください。

従業員による盗難は犯罪なのですが、そういった不正が起こる環境を無くすよう忘れ物の管理はしっかり行ってください。お店の中から犯罪者を出してはいけません。現金・財布・携帯電話・指輪やアクセサリー・ブランドのバック・ジッポなどの高いライター・ゲームソフト・時計などは特に注意が必要です。

電話での問い合わせの後で忘れ物をお渡しするときは、必ずお名前を確認してください。

お客様:「忘れ物を取りに来たんだけど・・・」

スタッフ:

× 「〇〇さまですね」

〇 「お名前をお伺いしてよろしいでしょうか」

貴重品などの受け渡しの場合は、免許証などで身分を確認させてもらったほうがいいと思います。 お客様視点で見ればめんどくさいという気持ちより、しっかり管理していて信頼おけるなって感じますので。

あと、電話での問い合わせ対応の注意点の追記として、お客様がいつ取りに来るのかは確認しておいてください。

取りに来るのが長引きそうな場合は、「会社のルールで忘れ物は2週間ほどで警察に届けるようになっていますので・・・」など促しをしたほうがいいです。
約束に縛られ、店舗で長く保管することはリスクが大きくなるだけですから。

・店の設備を破損した

破損につながった原因が何かによりますが、お客様が故意に壊したのなら器物破損罪ですので警察に介入してもらって賠償を求めてください。

ただし、お客様がうっかり(過失)壊してしまった場合などで全額弁償してもらうためには、お店側の「安全配慮義務」に問題が無かったのかの確認が必要になります。お店側にも過失があったとなると過失相殺となります。

いずれにせよ、過失による毀損の場合は刑法上の罪はありませんが賠償責任はあります。

安全配慮義務の一例を挙げると、雨の日には床が滑らないようにコマめに拭くなどの行動が必要です。他にも、 日頃から店舗の設備面で問題がないかのチェックも大切です。

・電話でのクレーム

内容によりますが、注意すべきことは相手の顔が見えないことで対応を見誤ることです。

基本はクレーム発生時の鉄則に従って対応します。

まず、最初に自分の役職と名前を名乗ったうえで相手の話をまず良く聞いてください。

話を聞きながら、お客様の立場に立って共感を示しつつ謝罪を混ぜていきます。

そのうえで、相手のテンションが下がってきたり、不満となった事柄を言い切ったと感じたら、解決策の提案をしてください。

電話を受けたのが店長でない場合は、同じく役職と名前を名乗ったうえで、相手の不満を聞いてください。そのうえで相手の気分を害したことについては謝罪を行い、「店長から改めてご連絡いたします」などを提案してください。

・電話対応のポイント

「はい」「ええ」などの短い相づち言葉を繰り返して4回以上使うことはNGです。

お客様の言った言葉をオウム返しに繰り返す「料理が遅かったんですね」「お詫びの言葉が無かったんですね」などの話法を活用したり、 共感と謝罪を混ぜた言葉を使う「そんなことがあったとは、お詫びの言葉もございません」などは相手に話をよく聞いてもらってるなという印象を与えることが出来ます。

店舗での確認を行うためにも事実確認はしっかり行ってください。そのお客様を特定するためにも、レシートナンバーや、いつ、何時ごろ、何名様で、どの席で、どんな食事を召し上がったのかなどをくどいと思われないように確認していってください。

また、その時に対応したスタッフの特徴など分かるか聞いてみてください。

・レシートが無いのに返金問合せ

基本、対応する必要はありません。会社のルールで対応が出来ませんと伝えてください。

ただし、いきなり切り出すことが難しいケースもあると思いますので、食事をした際の詳しい情報を聞いてみてください。返金に応じる必要があるレベルの内容なのかどうかを判断した上で、来店された確証が100%持てるのであれば、「調査の上、改めて連絡させてください」と言い、相手の連絡先をうかがって店舗で事実確認を行ってください。

電話詐欺でよくあるパターンだと、店に電話がかかってきて「従業員が店長に報告する言っていたが、聞いてないのか?何時に〇〇駅へ移動しなければならないから、今すぐに返金対応してくれ」など時間のリミットを設けて対応を迫ってきた場合は詐欺の可能性が高いので、「本社に報告してからでないと対応できません」と返事をしてください。

連絡先を聞けば、間違いなく関係ない電話番号を言ってきますので。

・客席でゴキブリがでたら

そもそも以前にも出てことがありますよね?

飛来系の大きなゴキブリであれば、侵入口への対処が必要です。壁に隙間があったり、扉を開けっ放しにしたりすることがないか確認をしてください。

また換気扇からの侵入も多いので、換気扇はいつも回しっぱなしにしておくといいです。

いずれにせよ店舗で対応できないようなら、害虫駆除業者に頼んでください。

ゴキブリが出てしまったらどうするか・・・平謝りするしかありませんね。

クレーマーの判断基準

・ささいなことで無料にしろなど法外な要求をしてきたらクレーマー
・「誠意を見せろ」と言ってきたらクレーマー
・「クレーマーだと思ってるんだろう」と言ったらクレーマー
・「休業の保証をしろ」と言ってきたらクレーマー
・金銭・物品の要求をしてきたらクレーマー

クレーム予防のワンポイント

・弱そうに見せない
偉そうな態度をとることは論外ですが、クレームに対して腰の引けた姿勢をみせることは、更に難癖をつけられてしまいます。
言葉や態度は丁寧でありつつも、毅然とした態度は必要です。

・緊張感を持つ
店舗スタッフには常に問題が起こる可能性があるという緊張感をもたせることが大切です。
働いているスタッフに緊張感のない店や、スタッフ間の緊張感が薄れたときにクレームは起こります。

・整理整頓をしっかり行う
異物混入が良く起こる店は整理整頓が出来ていない店が多いです。
必要以外のものはお店から排除してください。

・掃除をしっかり行う
クレームの直接の引き金にならなくても、クレンリネス面での問題がクレームの伏線になっているケースが多いです。
お客様はお店に期待をもって入ってきますので、その期待を早い段階で裏切ってしまうとお店の粗探しをしますので。

・テーブルセッティングに注意
テーブルセッティングのいい加減さと、クレームの起きやすさは比例します。
店長やスタッフのこだわりの無さや、気づきの弱さを表すものですからね。
位置・配置・向きなどには細心の注意を払ってください。

・トイレはきれいに
当たり前ですがトイレの汚い飲食店は繁盛しません。
トイレが汚いというだけで、多数の人はその店に二度と行かなくなるからです。
トイレのチェックは時間と担当者を決めて確実に実施しましょう。

・小さいクレームを積み上げない
一つ一つは小さいクレームでも、重なってしまうと間違いなく大きなクレームになっていきます。
小さなことでもクレーム情報はスタッフ間で報告・共有してできるようにしていくことが大切です。クレームが発生したお客様への対応は細心の注意を払うことが大切です。

・暇な時でも手を抜かない
営業がスローな時に手を抜いたオペレーションを許していると、混雑した時に対応が出来なくなります。
スローな時には、約束ごとが200%出来て当たり前の状態にしておかないとピ―ク時に対応できません。
結果的にピーク時にどこかで手を抜いたり、見落としが発生して、クレームが起きてしまいます。

・身だしなみのルールを守らせる
経営者が決めた身だしなみのルールを守らせることがクレーム防止の観点からも大切なことです。
クレンリネスの問題もそうですが、身だしなみの良し悪しはそのお店の印象を決める重要な要素です。

・弱点を知る
クレームは店の最も弱いところから発生します。
あなたのお店の弱点はどこでしょう?
あなたが客となって店で食事をして、お客様の視点で店を感じてください。
誰の作った料理が一番まずそうですか?
一番問題を起こしそうなサービススタッフは誰ですか?
店のどこが一番汚いと感じますか?

・いい店にすると宣言する
組織では上に立つものが前向きでいるかどうかで、店のレベルが上がるか下がるか決まってきます。
店のレベルには現状維持というものはありません。
必ず良くなるか悪くなるかです。
いい店にする努力がお客様の満足度につながっていきます。
お客様はあるレベルの期待感をもって店に食事に来ますので、レベルの下がり続けているお店では期待が裏切られクレームが増えていきます。

・ストレスを感じるポイントをつかむ
弱点のところで取り上げたのと似ていますが、お客様が店舗のどこにストレスを感じるかをつかむことが大切です。
設備面なのか、メニューなのか、食器なのか、BGMなのか、空調なのか、スタッフの私語なのか、会計が遅いことなのか・・・
1日1組のお客様でいいので、入店から退店まで事細かに観察してみてください。
あなた自身がそのお客様にシンクロして、今何をストレスとして感じたかをイメージしてみてください。

クレームの法律面での考察

・店内で大きな声を出し続けたり、仕事の邪魔をするなど物理的に妨害したら『威力業務妨害』

・謝罪して、常識内での賠償の提案をしているにもかかわらず、「そんなんで許されると思っているのか」など、さらに執拗に絡んできたら『脅迫罪』

・金銭を要求してきたら『恐喝未遂罪』

・脅迫された上でお金の受け渡しが発生したら『恐喝罪』

・無理やり土下座させようとしたり、謝罪文を書かせようとすれば『強要罪』

・「お引き取りください」と退店を促しても居座り続けたら『不退去罪』

・入店拒否を伝えた相手が無理やり入店してきたら『住居侵入罪』『建造物侵入罪』

・「こんな店はつぶしてやる」「やくざをよこすぞ」などの発言があれば『脅迫罪』

・「ここは最低の店」などと、悪評の流布を行えば『侮辱罪』

・ネットにあることないことの悪口を書きこんだりすれば『名誉棄損罪』

・ブロンコビリーなどであった従業員の悪ふざけ投稿などへは『損害賠償請求』が適応されます。

クレームを出す顧客側も、一歩間違えれば警察に捕まり犯罪者になる可能性があります。

相手が手を出して来たら安全のため間髪いれずに警察を呼ぶべきですが、上記のようなケースに発展し、駄々をこね続けるような場合は「警察を呼びますがよろしいですか」と冷静になるように促してください。

それでもダメならば警察に介入してもらうこともためらわずですかね。残念ながら、そんな時代に変化してきたと感じてます…


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